はいさい!てんしょうです(^ ^)
今回は、back numberの『こぼれ落ちて』の歌詞の魅力についてご紹介していきたいと思います。
初回にご紹介した1stシングル『はなびら』のカップリング曲であり、2ndアルバム『スーパースター』にも収録されています。
大人になると気づく人生の違和感や葛藤などをテーマにした曲で、学生の頃に聴いた印象と、大人になって改めて聴いた印象が異なっていた感覚がありました。
印象的なカッコいいイントロから始まるこの曲ですが、早速Aメロの歌詞から見てみましょう。
意味のあるものを選びすぎて
作詞:清水依与吏
なんか大事な所が欠けているような
必要なものを選んでいるのに
価値が下がってる気がするんだよ
”意味のあるもの”や”必要なもの”という表現、非常に抽象的な表現なのでそれぞれ答えは違うと思いますが、「お金」や「出世」、「家族」など世間一般的にいう「大事にすべきもの」がこれにあたるような気がします。生きる上ではいくつもの選択肢があって、常に自分にとって”意味のあるもの”や”必要なもの”を選んできたはずなのに、満たされない何かを感じている、そんなモヤモヤした気持ちを繊細に表現しているようです。
続くBメロも抽象的な表現が続きます。
理由を知れば知るほど誰も
作詞:清水依与吏
悪くないって気付くそれだけなんだよ
大事なものや大切な人は僕を
強くしてくれたはずなのに
”理由を知れば知るほど誰も悪くないって気付くそれだけなんだよ”
生きているとこういう場面によく直面しませんか?自分にとっては悪人に見えるあの人も、その人なりの正義や主張があって、そこにしっかり向き合ってみる事で”誰も悪くないって気付く”。
俯瞰的な視点で、大切な事に気づかせてくれるのはback numberの歌詞の魅力の一つです。
”大事なものや大切な人は僕を強くしてくれたはずなのに”
この表現からも分かるように自分の中のモヤモヤした気持ちの原因は”僕”自身にあるようです。
周りの誰かのせいにする訳ではなく、とことん自分の中の気持ちと向き合う言葉選びが、同じように悩みを抱えたときにそっと寄り添ってくれる楽曲になる所以かも知れません。
続くサビの表現がまたすごいです。
こぼれ落ちてゆく日々は
作詞:清水依与吏
悲しみと迷いを乗せて沈んでくんだろう
いつだって泣いてわめいたって
何も変わらないから仕方なく
僕はまた変わってしまう
そこで出会うのはきっと
僕じゃなくまた違う誰かなんだろう
そこで知るんだ
この変化に名前を付けたら
きっと大人だって
どれだけもがいても
タイトルにもなっている”こぼれ落ちてゆく日々”という表現をサビの頭に持って来て、
主人公の人生に絶望していく気持ちを印象的に表現しています。
”泣いてわめいたって”というまるで子供がしそうな表現がここででてきますが、
そんなことをしたところで”何も変わらない”人生の無情さがここで際立ってきます。
そんな時に変わってしまうのは”僕”の方で、”僕じゃなくまた違う誰か”に出会ってしまいます。
ここで、”また”という単語が効果的に使われることで、こういった望まない変化が人生において何度も繰り返し起こっていることが表現されています。
そして、”この変化に名前を付けたらきっと大人”だと…
子どもの頃は憧れていた理想の大人像ですが、実際に大人になってみると共感できることが多すぎます。
非常に深い歌詞でどこか腑に落ちてしまいました。
続いて2番のBメロに続きます。
自分を知れば知るほど何も
作詞:清水依与吏
期待できないと思い知るだけなんだよ
気がつけばまた探し続けてる今度は
ばれない精密ないいわけを
1番のBメロの”理由を知れば知るほど…”の歌詞と対比させつつ自分の無力さを憂いた歌詞で、
心の内側の弱い部分を刺激されたような感覚になって来ました。
そして、探しているのは”ばれない精密ないいわけ”です。
まだどこか、弱い自分を見せないために取り繕おうとしている自分がいます。
2番のサビに続いていきますが最後の部分に変化があります。
そこで知るんだ
作詞:清水依与吏
この変化に慣れてしまったら
もう戻れそうもない
どれだけもがいても
1番のサビで”大人”と名付けた”この変化に慣れてしまったらもう戻れそうもない”と言っています。
社会や環境に適応するために、自分を押し殺して望まない自分を演じてしまい、いつの間にか元の自分がどんな人だったのかも分からなくなってしまう。大人になってこういった経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか?
そして、続く3番のBメロです。
もう誰のせいにもしないから
作詞:清水依与吏
もう二度といいわけもしないから
強く生きていくよと誓うから
本当の弱くてださいこの気持ちを
2番のBメロで探し続けていた”いいわけ”を二度としないと誓っています。
そして”強く生きていく”ことを誓うわけですが、それは強がることをやめて、
”本当の弱くてださいこの気持ち”を曝け出すことにたどり着いたのです。
ここが、本当にback numberらしい歌詞で、変に前を向くように励ます訳でもなく、
一緒に寄り添ってくれた上で肩の荷を少しだけ下ろしてくれるような音楽になっていると思います。
続いて1番のサビと同じサビが繰り返されます。
いかがだったでしょうか?
『こぼれ落ちて』は抽象的な歌詞になっているので人それぞれ解釈は異なってくると思います。
僕自身は、それこそ”大人”になってからより深くこの楽曲に支えられる事が多くなったように感じます。
幅広い世代に支持され続けるback numberの魅力がこう言ったところにも詰まっているなと改めて実感しました。


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